※朝日新聞社の記事を無断で転載することは
 固く禁じられています。
  戸建て買い戻し再分譲 
東急、田園都市線で

朝日新聞 2005年6月6日朝刊より許可転載

東京急行電鉄は、東急田園都市線沿線でかつてみずからが分譲した住宅や土地を買い取り、若年世帯向けにリフォームして再分譲する事業に乗り出した。開発開始から50年がたって住宅の設備が古くなったり、高齢化世帯が住み替えを希望したりする例が増えている。沿線のブランドイメージを維持するために、街並みを守りつつ若い世帯を誘致する。

東急電鉄が建物を買い取り、台所の壁を取り払って広いリビングキッチンにしたり、居間として利用していた和室をフローリングのリビングルームにしたりする。改装後には土地所有者と共同で住宅を販売する。

対象地域は田園都市線の梶が谷駅から中央林間駅まで。神奈川県の横浜市、川崎市、大和市、東京都町田市の4市にまたがる「多摩田園都市エリア」と呼ばれる。当面は敷地面積が165平方メートル以上、築10年以上の一戸建てを条件とし、同社が分譲した住宅以外でも同エリアで条件を満たせば対象とする。

改装して発売してから6カ月たっても買い手がつかなければ、同社が土地も販売価格で買い取る。また、住宅を売却する人には、同社が提携した大手信託銀行からつなぎ融資をする。土地売却で代金が入る前でも住み替え住宅を購入できるようにする。

同社は昨年、この仕組みで3戸の改装住宅を試験的に売り出し、築22〜23年の物件2件を約6800万、約8400万円で売却した。同じ地域の新築住宅より500万〜1千万円安いという。

09年度には対象沿線を東急東横線など全路線に広げる。

田園都市線沿線は80年代に「金妻ブーム」をつくったTBSドラマ「金曜日の妻たちへ」の舞台となって脚光を浴び、新たにマイホームを購入する人たちに最も人気のある地域となった。

ただ最近は住民の高齢化が進み、「子供が独立したので大きな家が不要になった。駅に近いところに引っ越したい」という層も増えてきた。こうした需要にこたえると同時に、新たに子育て世帯を誘致する。

国土交通省住宅政策課は「全国各地でニュータウンの高齢化という問題を抱えており、東急電鉄の取り組みは中古住宅の流通促進という面でも注目したい」としている。

プライバシーポリシー 東急多摩田園都市について